歯周病の進行と治療法

歯周病の進行


なぎさ歯科クリニック 歯肉炎
歯肉炎

歯肉にのみ炎症があるもので、歯根膜や歯槽骨まではまだ破壊されていません。
プラークや歯石が原因で歯肉に炎症を起こします。
歯ぐきは暗赤色で丸みをおび、はれてきます。
歯磨きや固い物を食べた時に出血しやすくなります。

なぎさ歯科クリニック 軽度歯周病
軽度歯周病

歯ぐきの炎症が進行すると、歯と歯ぐきの間の付着器官が溶け、歯周ポケットができます。
そして、歯を支えている歯槽骨が溶け始めます。

なぎさ歯科クリニック 中度歯周病
中度歯周病

歯槽骨が歯根の長さの3分の1~2分の1まで消失した状態です。
炎症がさらに悪化すると、歯槽骨が溶けて歯根部が露出し、冷たいものや熱いものがしみたりする事があります。
歯石が歯周ポケットの奥にどんどん付着し、歯ぐきがはれて膿がでてきます。
口臭も徐々にひどくなり、歯がぐらぐら動くようになります。

なぎさ歯科クリニック 重度歯周病
重度歯周病

歯槽骨の破壊が大きく歯根はほとんど支えられておらず、大きく動揺しています。
ここまで進行すると、食事が困難になり歯を抜かなくてはなりません。
歯槽骨が溶けてしまうと、入れ歯やインプラント治療も困難さがともなう場合が多いです。

歯周病の最適な治療法

切除療法(当院先駆けの技術)

1:深づめの理論

爪が伸びた状態で子供が泥んこ遊びをした状況を想像してみて下さい。
爪の中は泥でいっぱいです。

爪の中をきれいにしようとすると、ブラシでていねいに一指ずつとってあげないといけません。
そして子供がまた泥んこ遊びをしたとしても、汚れにくくするためには伸びた爪を短く切ってあげればいいのです。

同じ様に歯周病に侵された歯は、歯ぐきとのすき間(歯周ポケット)が4ミリ以上あり、その中は歯石や細菌でいっぱいです。
そこを麻酔した上で、きれいに掻爬(そうは)してあげる必要があります。

そうすることで、食事をしても歯の周りに細菌が集まりにくく患者さまが歯みがきしやすいように歯ぐきに手術をする必要があるのです。

2:スキー板理論

雪の上を長靴では歩けないのに、スキーの板をはけば滑る事ができます。
同じ様に支えている骨が少なくなった歯は、1歯ずつではゆれてしっかりと噛む事もできず、噛むたびに歯の寿命を縮めてしまいます。

そうならない様にするためには、数歯ずつ、あるいはすべての歯を連結して噛む様にする事によって分散する事ができ、歯が長持ちしていきます。

この二つの理論を実践してこそ、はじめて歯周病治療と言えるのです。


なぎさ歯科クリニック 切除療法 治療前

治療前

歯周病により歯肉の発赤や歯のぐらつきも出てきています。

なぎさ歯科クリニック 切除療法 治療後

治療後

ポケットをなくし、噛み合わせをコントロールする事により、審美的にも機能的にも回復する事ができます。


再生療法

ポケットをなくすもう一つの特殊な方法として、失われた骨組織をもとに戻す方法(再生療法)があります。
失われた組織内に特殊な膜、あるいは薬剤を填入する事により、再生する事が可能となります。

なぎさ歯科クリニック 再生療法 治療前

治療前

レントゲンでは歯を支えている骨は白く映りますが、点線で囲まれた部分は黒くなり、骨が歯周病により吸収されている事が確認できます。

なぎさ歯科クリニック 再生療法 治療後

治療後

手術後8ヵ月後に失った骨が再生し、レントゲンでは白く映りもとに戻っている事が確認できます。

歯周再生療法について